武蔵野市の建築物については、維持改修工事に関して一定の基準が有ります。それは、改修工事を15年単位で行い、その建造物を60年間維持するという物です。その中には15年単位で屋上防水改修工事や外壁の改修工事を行うこと、また新築後30年で大規模改修工事を行う事などが規定されています。すなわち、詳細な修繕工事は都度行うものとしても、定期的な改修工事は15年単位で行い、60年間は建造物を維持するという物です。
その為、屋上防水に付いても基本的には15年間は改修工事を行わずに維持できることが望ましいものです。しかしながら、屋上は建造物の中でも最も雨風や太陽の直射を受け劣化しやすい場所であること、さらには防水塗料などの耐用年数が10年間であるものが多いことなどから、屋上防水工事の10年保証を謳う業者が増えています。これは武蔵野市の基準に対しては5年ほど足りない計算にはなりますが、基準では詳細な補修工事は適宜行う事になっていること、また防水塗料などの耐用年数が10年間であることなどから実勢的には問題のない期間となっているものです。
さらに、10年保証の屋上防水工事の場合、その殆どが15年の基準期間まで問題なく経過することが多いこと、さらに15年未満であっても適正な機能維持のための詳細な改修工事は認められていることなどから、10年保証の屋上防水工事であっても採用されることが一般的であり、10年保証の屋上防水工事は武蔵野市では一つの基準となりつつあります。