※本記事は2026年1月13日に最新情報へ更新しています。

マンションやビルの大規模修繕工事において、最も予算と工期に影響を与え、かつ住民の安全に直結するのが「外壁タイルの補修工事」です。
「見た目がきれいだから大丈夫だろう」 「見積もりに含まれているから、業者に任せておけばいい」 もしそのように考えているとすれば、それは非常に危険なサインです。
一見美しく整然と並んでいるタイルでも、その裏側では静かに、しかし確実に劣化が進行しています。
もし適切な補修を怠れば、数年後にタイルの剥落事故が発生し、最悪の場合、通行人を巻き込む人身事故や、莫大な損害賠償責任に発展するリスクさえあります。
逆に、過剰な補修を行えば修繕積立金を無駄に消費することになります。
本記事では、大規模修繕工事の核心とも言える「外壁タイル補修」について、プロの視点から以下のポイントを徹底解説します。
専門知識がない方でも、施工会社と対等に渡り合えるだけの知識が得られるよう構成しています。
ぜひ最後までお読みください。
この記事の目次
まず、なぜ硬くて丈夫なタイルが劣化するのか、そのメカニズムを正しく理解することから始めましょう。
外壁タイルは、コンクリートの壁(躯体)にモルタル(接着剤のようなセメント材)を使って貼り付けられています。
しかし、これらはそれぞれ異なる素材であるため、気温の変化に対する「膨張・収縮」の度合いが異なります。
日本の四季による激しい温度変化により、コンクリート、モルタル、タイルの間で「伸び縮みのズレ」が生じます。
この繰り返しによって接着力が徐々に失われ、タイル裏面に空洞ができる現象、これこそが「浮き」の正体です。

「数枚浮いている程度なら問題ないのでは?」と考えるのは危険です。
劣化を放置することには、主に2つの重大なリスクがあります。
民法第717条(土地工作物責任)において、建物の欠陥(タイルの落下など)により他人に損害を与えた場合、その建物の占有者・所有者は過失の有無に関わらず賠償責任を負う可能性があります。
過去には、外壁落下事故によりマンション管理組合やオーナーに数千万円単位の賠償命令が出た判例も存在します。
タイルは建物の「皮膚」です。浮きやひび割れを放置すると、そこから雨水が侵入します。
侵入した水はコンクリート内部の鉄筋を錆びさせ、錆びた鉄筋は膨張してコンクリートを内側から破壊(爆裂)させます。こうなると、建物の強度そのものが低下し、資産価値が著しく毀損してしまいます。
適切な治療には正確な診断が必要なように、タイル補修には「正確な調査」が不可欠です。
大規模修繕工事では、主に以下の調査方法が用いられます。
| 調査方法 | 精度 | 費用 | 足場 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 打診調査 (だしんちょうさ) |
高 | 中 | 必要 | 最も確実。一枚一枚の判定が可能。見積もりと実数のズレが少ない。 |
| 赤外線調査 | 中 | 高 | 不要 | 足場なしで全体像の把握に最適。詳細は天候や凸凹に影響される。 |
| 目視調査 | 低 | 低 | – | ひび割れや汚れは分かるが、「浮き」は発見不可。 |
最も一般的かつ信頼性が高いのが「打診調査」です。
専門の検査員が「打診棒」でタイル面を転がすように叩き、音の違いで判別します。
危険サイン。内部に空洞がある(浮いている)証拠です。
正常です。モルタルとタイルがしっかり密着しています。
大きく分けて「既存のタイルを活かす工法(浮き補修)」と「新しいタイルにする工法(張り替え)」の2種類があります。
物理的に割れていたり、欠けていたりする場合に採用されます。
タイルは割れていないが内部で浮いている場合、樹脂とピンで固定する「注入口付アンカーピン工法」が主流です。
どの工法を選ぶべきか、判断基準をまとめました。
| 症状 | 推奨工法 | 理由 |
|---|---|---|
| ひび割れ・欠け・破損 | 張り替え工法 | 物理的に壊れているため交換が必要 |
| 内部の浮き(タイル健全) | ピンニング工法 | 意匠性を保ちつつ、躯体へ固定するため |
| 広範囲の浮き・剥離 | 張り替え or 改修 | 浮き面積が広すぎる場合、ピン固定では支えきれない |
契約時の金額はあくまで「予測」に過ぎません。
多くの契約では「実数精算方式」が採用されます。
注意! 実際に調査したらボロボロで、追加費用が数百万円発生したというケースもあります。修繕積立金ギリギリで予算を組まず、5〜10%程度の予備費を見込んでおくことが重要です。
専門的な調査はプロに任せるとして、日常的に気にかけておくべきサインがあります。
斜め下から壁を見上げたとき、波打っているように見える箇所はないか?
目地から白い鍾乳石のような垂れ跡が出ていないか?(水が浸入している証拠)
目地が切れたり、そこから植物が生えていたりしないか?
A. 「全く同じ」は不可能です。デザイン貼りを提案するのも手です。
焼き物は製造ロットが違えば必ず色が異なります。あまりに色が違う場合、あえて全く違う色のタイルでラインを入れる「デザイン貼り」や、目立たない高層階で張り替えを行う工夫が有効です。
A. 補修箇所は丈夫になりますが、その「隣」が浮くことがあります。
補修した部分は強固になりますが、応力の集中や経年劣化で周辺が新たに浮くことはあり得ます。だからこそ、1回の工事で終わりではなく、定期的な点検が重要です。
最後に、大規模修繕工事のタイル補修で失敗しないための3つのポイントを整理します。
1. 調査の精度にこだわる
足場設置後の「全数打診調査」を必ず実施し、正確な劣化状況を把握すること。
2. 工法の適材適所
「割れは張り替え」「浮きは注入ピンニング」の原則を守り、美観と強度のバランスを考えること。
3. 実数精算への備え
当初見積もりはあくまで予測。予備費を確保し、単価設定をしっかりチェックすること。
タイル補修は、目に見えない部分の工事だからこそ、施工会社の誠実さと技術力が問われます。
「安さ」だけで業者を選ばず、調査能力や実績、そして「色が合わないリスク」もしっかり説明してくれるパートナーを選びましょう。
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