※本記事は2025年12月20日に最新情報へ更新しています。

防水工事を検討する際、多くの現場で採用されているのが「ウレタン防水」です。
ウレタン防水は施工実績が非常に多く、戸建て住宅からマンション・アパート、商業施設まで幅広く使われています。
しかし、いざ工事を検討すると
「密着工法と通気緩衝工法、どちらを選べばいいのか分からない」
と悩まれる方は少なくありません。
本記事では、防水工事で特に人気の高いウレタン防水について、
密着工法と通気緩衝工法の違い・特徴・選び方を分かりやすく比較しながら解説します。
防水工事で失敗しないための判断材料として、ぜひ参考にしてください。
目次
ウレタン防水とは、液体状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成する「塗膜防水」の一種です。
継ぎ目のない防水層をつくれるため、防水性能が高く、複雑な形状の場所にも対応しやすいという特徴があります。
屋上やバルコニー、共用廊下、階段、庇(ひさし)など、さまざまな部位で施工されており、
現在の防水工事の中でも最も採用率の高い工法のひとつと言えるでしょう。
また、既存の防水層を撤去せずに施工できるケースも多く、改修工事に向いている点も大きなメリットです。
なお、ウレタン防水は仕上げに「トップコート」を施工することで、
紫外線や摩耗から防水層を守ります。
トップコートの種類や違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
▶ウレタン防水トップコートの種類と違いを徹底解説|耐久年数・費用・選び方までわかる完全ガイド
ウレタン防水は多くの現場で選ばれていますが、メリットだけでなく注意点も理解しておくことが重要です。
ウレタン防水は液体材料を使用するため、施工時に隙間ができにくく、複雑な形状にも対応できます。
また、比較的軽量な防水層のため、建物への負担が少ない点もメリットです。
さらに、工法によってはコストを抑えやすく、部分補修にも対応しやすいため、
長期的なメンテナンスを考えた場合にも扱いやすい防水工法と言えます。
一方で、職人の施工技術によって仕上がりに差が出やすい点には注意が必要です。
膜厚管理が不十分だと、防水性能が十分に発揮されないケースもあります。
また、下地の状態が悪いまま施工すると、防水層の膨れや剥がれといった不具合につながる可能性があります。
密着工法は、既存の下地に直接ウレタン防水材を塗布して防水層を形成する工法です。
下地と防水層が「密着」することから、この名称で呼ばれています。
工程が比較的シンプルなため、工期が短く、コストを抑えやすい点が特徴です。
そのため、戸建て住宅や小規模な建物の防水工事で多く採用されています。
ただし、下地に含まれる水分の影響を受けやすいため、
コンクリート内部に水分が多い場合や、劣化が進んでいる場合には不向きなケースもあります。
密着工法では①プライマー→②ウレタン防水材塗布(2層)→③トップコート仕上げの順番で基本的には行っていきます。

① プライマー塗布

② ウレタン防水材塗布

③ トップコート仕上げ
プライマーの前には高圧洗浄や下地調整が行われます。
ウレタン防水材を2層に分けて行う訳は塗膜厚を2mm〜3mm確保しなくてはならないからです。
一度にたくさん塗っても均一な厚みにならないので2回に分けて行います。
ここで注意しておきたいのがはじめての防水工事で下地がコンクリートの場合には一度カチオン性のセメント材で補強を行う必要があります。
下地の補強を行うことにより防水材との密着性を向上できるので防水材の剥がれやピンホール(巣穴)を抑制することができます。
プライマー(接着剤のようなもの)を塗る際も素地のコンクリートにそのまま塗るよりも下地調整を行うことにより吸い込み防止になりより密着性が高くなります。
しかし、密着工法の場合は屋上のように雨が直接当たるような場所では床コンクリートに水分を多く含んでいることが多いため、膨れなどが起こる可能性があるのであまり向いていません。
密着工法の良いところは狭い場所や複雑な形状の部分に向いており、既存の下地がウレタン防水の場合に適しています。
2回目の防水工事で既存の防水がウレタン防水で行われていたのであれば、密着工法で行うことができますので特に問題はありません。
通気緩衝工法は、下地とウレタン防水層の間に「通気緩衝シート」を敷設し、
内部の湿気や水蒸気を逃がす仕組みを持った工法です。
下地に含まれる水分が防水層内部に溜まると、防水層が膨れてしまうことがあります。
通気緩衝工法では、脱気筒などを設けることで水蒸気を外部に逃がし、
防水層の膨れを防止できるのが大きな特徴です。
またコンクリートのクラック(ひび割れ)に対しても緩衝シートが緩和してくれるためクラックにも強い防水層になります。
築年数の経過した建物や、マンション・アパートなどの大規模建物では、
この通気緩衝工法が選ばれるケースが多くなります。

押えコンクリート
通気緩衝工法の工程の順番は①プライマー→②通気緩衝シート張り→③ウレタン防水材塗布(2層)→④トップコート仕上げの順番になります。

①プライマー塗布

②通気緩衝シート張り

③ウレタン防水材塗布

④トップコート仕上げ
もちろん密着工法と同様にプライマーの前に高圧洗浄や下地調整が行われ、シートの密着性を良好にすることは必須となります。
通気緩衝工法は屋上防水を初めて行う場合によく利用されている工法であり、専門業者でないと扱えない工法でもあります。
次回の防水改修を行う際には密着工法で行えるので費用を抑えられるメリットがあります。
密着工法と通気緩衝工法の最大の違いは、
下地の水分をどのように扱うかという点にあります。
密着工法は下地に直接防水層を形成するため、下地が健全で乾燥していることが前提です。
一方、通気緩衝工法は下地内部の水分を逃がす構造を持つため、
水分を含みやすい下地や劣化が進んだ建物にも対応しやすくなります。
また、工事費用については、一般的に密着工法の方が安価になりやすく、
通気緩衝工法は材料や工程が増える分、費用が高くなる傾向があります。
| 比較項目 | 密着工法 | 通気緩衝工法 |
|---|---|---|
| 工法の特徴 | 下地に直接ウレタン防水材を塗布する工法 | 通気シートを挟み、湿気を逃がす構造の工法 |
| 下地水分への対応 | 下地に水分が多いと影響を受けやすい | 下地の水分を外部へ逃がせる |
| 防水層の膨れ | 発生する可能性がある | 膨れを抑制できる |
| 適した建物 | 戸建て住宅・小規模建物 | マンション・アパートなどの大規模建物 |
| 築年数の目安 | 比較的新しい建物 | 築年数が経過した建物 |
| 工事費用 | 比較的安価 | やや高め |
| 工期 | 短い | やや長い |
ウレタン防水の工法選びで重要なのは、「建物の状況に合っているかどうか」です。
例えば、築年数が浅く、下地の状態が良好な戸建て住宅であれば、
密着工法でも十分な防水性能を発揮できるケースが多いでしょう。
一方で、築年数が経過したマンションや、過去に防水工事を繰り返している建物では、
下地内部に水分が溜まっている可能性があります。
その場合は、通気緩衝工法を選ぶことで、防水層の膨れや不具合を防ぎやすくなります。
価格だけで判断するのではなく、
建物診断を行ったうえで最適な工法を選ぶことが、防水工事成功のポイントです。
防水工法の選定は、建物の状態を正確に診断したうえで判断することが重要です。
防水工事の保証内容や、工法ごとの保証年数についても、
事前に確認しておくと安心です。
▶防水工事の保証期間とは?工法別の年数・保証内容・注意点を解説
ウレタン防水工事では、工法選びと同じくらい「事前調査」が重要です。
下地の劣化状況や含水状態を正確に把握せずに施工すると、
どの工法を選んでも不具合が起こる可能性があります。
また、見積書の内容についても、
工程数や使用材料、防水層の厚みなどが明確に記載されているかを確認しましょう。
防水工事は見えない部分の工事だからこそ、
信頼できる業者選びが非常に重要になります。
▶ウレタン防水で失敗しないために|よくあるトラブルと注意点をプロが解説
密着工法は工程が少ないため、通気緩衝工法と比べると費用を抑えやすい傾向があります。ただし、下地状況によっては追加補修が必要になる場合もあります。
すべての建物で必要というわけではありません。下地の含水状態や建物の規模によって判断することが重要です。
一般的には10年〜15年程度が目安とされていますが、施工品質やメンテナンス状況によって前後します。
ウレタン防水は、防水工事の中でも非常に汎用性が高く、実績の多い工法です。
その中でも、密着工法と通気緩衝工法の違いを正しく理解することが、
防水工事を成功させるための大きなポイントとなります。
建物の状態に合った工法を選び、適切な施工を行うことで、
防水性能を長く維持することが可能になります。
防水工事を検討する際は、専門業者による診断を受けたうえで、
最適なウレタン防水工法を選択するようにしましょう。
ウレタン防水の工法選びで迷っている方へ
密着工法・通気緩衝工法のどちらが適しているかは、
建物の状態を確認しなければ正確に判断できません。
劣化状況を診断し、最適な防水工法をご提案します。
しつこい営業は一切ありません。
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